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 「これはあなたのものだ」。各国要人が参加するミュンヘン安全保障会議最終日の18日、イスラエルのネタニヤフ首相が演説で軍が撃ち落とした無人機の一部とする金属片を掲げ、イラン批判を展開した。自らの後に演説が予定されたイランのザリフ外相を名指しし、「持って帰って暴君に『イスラエルを試すな』と伝えた方がいい」と訴えた。

 イスラエルは10日、占領するゴラン高原に飛来した無人機を軍の攻撃ヘリコプターで破壊。「イランによる攻撃」とし、シリア領内の「イランの無人機施設」を空爆したが、作戦に加わったF16機が同日、アサド政権側が発射したとみられるミサイルで撃墜され、地域の緊張が高まっている。

 ネタニヤフ氏はイランを「国民を虐げ、周辺国にテロを仕掛けている」と非難。核開発縮小と引き換えに経済制裁解除を決めた米欧など6カ国との核合意の交渉を率いたザリフ氏を「口の滑らかなイラン政権の代弁者」と皮肉った。

 ザリフ氏はその2時間後に登壇し、「災難は戦闘機撃墜ではなく、イスラエルが毎日のようにくり返しているシリアやレバノンへの攻撃の方だ」と反論。「汚職問題を取り上げるのはやめておこう」と語り、便宜供与の見返りに実業家から高額な贈答品を受け取った疑惑が持ち上がっているネタニヤフ氏を皮肉った。(ミュンヘン=喜田尚)

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