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 市職員への取材のビデオ撮影、たばこ発言、そして「殺すぞ」と取材拒否――。これまでその言動が何度も波紋を呼んだ兵庫県西宮市の今村岳司市長(45)が19日、議長に退職を申し出た。「毛頭ない」としていたトップの突然の辞職劇。市幹部は釈明に追われ、議会や市民からは厳しい意見が飛んだ。

 市長室によると、今村市長はこの日午前中に退任願を職員に託し、正午ごろ退庁したという。市役所では夕方、2人の副市長が市長本人に代わって記者会見を開いた。

 副市長らによると、同日午前10時半ごろ、市長室に呼ばれ、辞職の意向を告げられた。2人はその場で「会見を開いて自分の考えを市民に説明してほしい」と進言したが、今村市長は「会見はしない」と答えた。このため、2人で会見を開くことを決めたという。

 松永博副市長は「辞職の理由は我々も聞いていない。本来はここで本人が説明すべきだと思う」、掛田紀夫副市長は「誠に残念」と話し、困惑とも苦渋ともつかない表情を見せた。

 今村市長に対する評価を問われ、掛田副市長は「市民の代表と考えた時、振る舞いには非常に問題があったと思う。ただ、行政運営では一定の成果はあった」などと話した。

 今村市長の「たばこ発言」を巡り、市長にブログで揶揄(やゆ)された経験を持つ一色風子市議(40)は「突拍子のない言動ばかりで、むしろ市長選に出て市民に信を問うてほしかった。中途半端な形で職を投げ出して、あきらめに近いような気持ちになる」と話した。

 この日、市役所を訪れた市内のパート女性(60)は、「無責任ですね」と一言。「若くて、何か新しいことをしてくれるんじゃないかと最初は期待していたけど、途中から市長の器じゃないなと感じていました」と振り返った。

 別の会社員男性(66)は「今までの西宮市長に比べたら、市役所に新しい物の考え方を採り入れてくれたとは思う。ただ、子供の前で『学校でたばこ吸ってた』と話すとか、品格がちょっと……。今回の暴言で四面楚歌(しめんそか)になっていた以上、辞職は仕方ないのでは」と話した。(宮武努)

退職金削減 議員提案控え

 市議会では今月6、13の両日に開かれた議会運営委員会で、市長の退職金を減らす条例案を20日開会の定例会に議員提案することで調整していた。退職金を3割減額する内容だった。

 市職員課によると、この条例案が市議会で可決、成立した場合、今村市長が任期満了の5月まで働いた時の退職金は約1980万円。一方、今月辞職した場合の退職金は約2710万円という。(吉沢英将)

■「投げ出した感じ市民に与え残…

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