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 大きな地震が起き、自宅の水洗トイレが使えなくなったり、ガスのにおいがしたりしたらどうしますか? そんな災害時の備えを親子で学ぶイベントが2月17日、東京・豊洲の「がすてなーにガスの科学館」でありました。子育て世代向けのニュースを配信する朝日新聞エムスタ編集部と東京ガスの共催で、親子約40人が参加しました。

 イベント冒頭、案内役を務めた松岡凛奈さん(27)は「地震の被災地で困っていたのはトイレです」と切り出します。東日本大震災や熊本地震の被災者へのアンケートでは、困ったこととして「トイレ」がいずれも1位だったと言います。水道が止まり、トイレが使えないために、水分を取るのを控え、体調を崩す人も多く出たそうです。

 そこでイベントでは、自宅で水洗トイレが使えなくなった時に備え、市販の携帯トイレの使い方を紹介しました。

携帯トイレの使い方は

 洋式トイレにポリ袋を二重にかぶせ、排泄(はいせつ)物に見立てた水を入れて、凝固剤で固めて、袋を結んで処理する……。この一連の流れを実演したあと、親子で実際にトイレに取り付けてみました。水に粉状の凝固剤をかけると、すぐにゼリー状に固まり、子どもだけでなく、大人も「すごい!」と驚いていました。

写真・図版

 携帯トイレは少なくとも7日分を備蓄するのがおすすめ。「1日に何回トイレを使うか数えてみてください」と松岡さん。1日5回として、4人家族でも7日間で140個必要です。「多いと思うかもしれませんが、トイレは必ず必要になる。かさばらないので備えてください」

 「わが家のトイレそなえ計画」として、携帯トイレ以外にも災害時にトイレを使うにあたって必要な物を親子で考えました。

 松岡さんは、大きめのプラスチックケースが役に立つと言います。処理済みの排泄(はいせつ)物を入れた袋はこの中に入れて密閉すれば、悪臭が抑えられるそうです。普段は、他の防災グッズを入れておけます。

 松岡さんは「自分の身は自分で守る意識が大切。トイレの備えはまだ不十分と言われています。飲み水、食料、トイレの3点セットを備えてください」と呼びかけました。

 液体窒素を使った実験なども行われ、ガスの特性についても学びました。

液体窒素にボールを入れると?

 原料の天然ガスはもともと無臭ですが、ガス漏れに気付けるように、都市ガスとして家庭に届ける際にあえて「におい」をつけているという裏話も紹介しました。

 ガスの漏れたにおいがした場合の対処法としては、窓や戸を大きくあけて換気、ガス機器のスイッチを切り、栓を閉める。さらに、マイコンメーターについているガス栓も閉めた上で、ガス会社に連絡します。

 大きな地震が起きたとき、ガスは自動的に止まります。再びガスを使えるようにするにはマイコンメーターを操作する必要があります。メーターにはガスの使用量を測るだけではなく、自動でガスを止める安全機能がついているからです。子どもたちは、ガスの復帰ボタンを実際に押してみました。

マイコンメーターの復帰方法

 担当者は「自宅のどこにメーターがあるか確認してみてください」と呼びかけました。

 参加した小学1年生の佐原結太くんは携帯トイレの凝固剤で固まった水を触って「ぷにぷにしてて楽しかった」。母親の真澄さんは「携帯トイレは持っているけど使ったことがなく、凝固剤もどれくらいの時間で固まるのか知りませんでした。実際にやってみて勉強になりました」と感想を話してくれました。