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 タイで日本人男性(28)が代理出産で多数の子どもをもうけていた問題で、タイの中央少年家庭裁判所は20日、タイ政府の保護下にある13人の子どもの親権が男性にあると認定し、子どもたちの男性への引き渡しを認める判断をした。

 2014年8月にバンコクのマンションで乳幼児9人が見つかったことで問題が発覚した。タイ政府当局者によると、男性が代理出産でもうけた子どもは少なくとも19人で、うち17人がタイ国内での出産とみられるという。19人のうち4人は日本、2人はカンボジアにおり、タイ政府が保護する13人の親権と引き渡しを日本に戻った男性が求めていた。

 13人を出産した代理母はいずれも親権を放棄している。裁判所は、DNA型鑑定で男性が父親と確認されていることを踏まえ、男性は日本で子どもを育てる準備を進めており、資力も十分で、人身売買に関与した形跡もないなどと指摘。「13人の幸せ」を考慮し、男性の法的な子どもと認定するとした。

 男性の弁護士は、早期の引き渡しに向けてタイ政府と協議する意向を示した。男性が多くの子どもをほしがった理由については「大家族で育ち、たくさんの子どもに囲まれたかった」などと説明した。

 タイ当局によると、子どもたちは施設で暮らしており、いずれも健康状態はいいという。当局者は、引き渡しのための事務手続きは数週間程度で終わるとの見通しを示した。

 タイではこの問題などを機に15年に代理出産を規制する法律が成立。代理出産できるのは、タイ人夫婦か、一方がタイ人で3年以上婚姻関係にある夫婦に限るなどの措置がとられた。(バンコク=貝瀬秋彦)