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 テングザルは鼻が大きいほど「男前」でメスにモテる――。京都大霊長類研究所や中部大などの調査で、そんな研究結果が明らかになった。成果が22日付の米科学誌サイエンス・アドバンシズに掲載された。

 テングザルは、1頭のオスが複数のメスとハーレムを作る。さらに、外敵から身を守るため、複数のハーレムが集まって大きな集団を作って生活している。

 研究グループは、東南アジアのボルネオ島に生息する野生の18頭や国内外の動物園で飼育されているテングザルを調査。オスの顔に占める鼻の面積が大きいほど、体重は重く、精巣の容積も大きく、ハーレムのメスの数が多いことがわかった。肉体的な強さや生殖能力の強さを「鼻の大きさ」で示すよう進化することで、メスをめぐるオス同士の不要な争いを避けてきたと考えられるという。

 研究グループの松田一希・中部大准教授は「集団生活という特殊な社会構造を作るテングザルだからこそ、無用な競争を避けるために、鼻を特異な形に進化させたのではないか。今後ゲノムやホルモンの研究も加え、進化の謎を解明したい」と話している。(月舘彩子)