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 個人で仕事を請け負うフリーランス女性らの半数近くが、出産後1カ月以内に仕事を再開したという調査結果を22日、当事者団体が発表した。企業や団体に所属するサラリーマンと異なり産休・育休制度や休業中の所得保障がないため、早期に復帰せざるをえない実態が浮かび上がった。

 調査は個人事業主や経営者らでつくる「雇用関係によらない働き方と子育て研究会」が昨年12月に実施。出産経験のある20~50歳のフリーランスと経営者の女性を対象にインターネット上でアンケートをした。

 仕事を再開した時期は、出産後も働き続けた288人のうち45%が産後1カ月以内、59%が2カ月以内だった。3日以内に再開した人も1割近く、出産当日という人も3%ほどいた。

 回答者のうち休業中の所得を補償する出産手当金をもらった人は19%にとどまった。国民健康保険の判断に委ねられるためだ。一方、フリーランスは休業中でも社会保険料を免除されない。

 サラリーマンの場合、労働基準法で原則として産後8週間は産休を取らせることを雇用者に義務づけている。同会は、サラリーマンと同程度の扱いを求める署名を集めており、3月中に厚生労働相宛てに提出する。

 同会のメンバーで会社経営者の小酒部(おさかべ)さやかさん(40)は、出産数日後の入院中から仕事を再開した。「そうしないと収入が途絶える」と訴える。

 この日の記者会見で「出産前後は生命のリスクや母体保護の観点から制度で守ってほしい」と求めた。

 フリーランスは、認可保育園の入園選考で、職場が自宅の場合は育児も兼ねられるとして「内職扱い」にされる場合が多く、不利益な扱いを受けている。厚生労働省は昨年末、この不利益を是正するよう通知している。(田渕紫織)