[PR]

 平昌冬季五輪のフィギュアスケート女子は23日にフリーがある。首位に立つロシアから個人資格で参加したシニア1年目のアリーナ・ザギトワ(OAR)、同門で2位の世界女王、エフゲニア・メドベージェワ(同)ら上位5選手が、すべて自己ベストを上回る演技を披露した、五輪史上に残るショートプログラム(SP)を読み解き、フリーを展望する。

 ザギトワは女子では最も難しい3回転ルッツ―3回転ループを、得点が1・1倍になる演技後半で完璧に成功。出来栄え点(GOE)で1・50点の加点がつく13・71点を加えた。この得点は、4回転ルッツの基礎点(13・60点)に匹敵する。2本目のループは回転不足を取られやすいが、ザギトワには高さがあり、余裕を持って回りきった。

 メドベージェワも、11日の団体で出した世界最高の81・06点を上回る81・61点の自己ベストをマークした。演技構成点は全体1位の38・42点。ただ、演技後半の3回転の2連続ジャンプはザギトワより難度が低いフリップとトーループの組み合わせで、得点は11・96点。連続ジャンプの難易度の差が、順位を決めた。

 SP3位のオズモンド(カナダ)も、持ち前の伸びやかな演技が光った。冒頭の3回転フリップ―3回転トーループのGOEで1・90点の加点。スピン、ステップも最高のレベル4をマークし、演技構成点は全て9点台をそろえた。

 4位の宮原知子(関大)は、団体で回転不足を取られた冒頭の3回転ルッツ―3回転トーループの2連続ジャンプを修正し、11・00点を稼いだ。スピン、ステップも最高のレベル4。演技構成点も、今季の国際試合のSPで初めて2項目で9点台をマークし、今季最高の35・69点を得た。

 5位の坂本花織(シスメックス)は、演技後半にジャンプの3要素を全部固める攻めの構成だった。3回転フリップ―3回転トーループの2連続ジャンプに持ち味の高さがあり、GOEで1・40点の加点を得るなど、技術点を40点台に乗せた。

 23日のフリーの金メダル争いは、ザギトワとメドベージェワが中心になるだろう。22番滑走のザギトワは、フリーも七つ全てのジャンプ要素を演技後半に固める構成。最初に跳ぶ3回転ルッツ―3回転ループが決まれば、一気に波に乗るだろう。最終滑走のメドベージェワはミスのない演技で、自身の持つ世界最高記録(160・46点)に迫りたいところだ。

 3位オズモンドと日本勢の点差は、宮原が2・93点差、坂本が5・69点差。オズモンドの今季のフリーは、ジャンプでミスが出やすい傾向がある。日本勢の2人が完璧な演技で140点台に乗せれば、逆転の銅メダルも見えてくる。(前田大輔)