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 1月23日に噴火した草津白根山(群馬県)の本白根山で、同様の噴火が過去に繰り返されていたとみられる痕跡が、国土地理院や産業技術総合研究所の分析で見つかった。今回のような噴火は、従来考えられていたより頻繁に発生していた可能性がある。

 1月の噴火では、最長で約500メートルにわたる列状の火口が複数生じた。こうした火口は比較的小さく、時間が経つと樹木に隠れてしまうため、従来の航空写真では見つけることが難しかった。

 国土地理院などは今回の噴火をきっかけに、上空からレーザーで計測したデータを使った特殊な地形図を精査。同様の火口があるかを調べた結果、直径10メートルから100メートルほどの火口とみられる痕跡が数百メートルの範囲に列状に並んでいる場所が複数あった。今回の火口に並行して約1キロの範囲に4、5列存在するという。

 本白根山はこれまで、富山大の調査などから直近の噴火は1500~3千年前と考えられていた。産総研によると、今回見つかった火口の一部は、最新とされていた噴火口より新しく、より近年に噴火した可能性があるという。登山コース近くにあるものもあり、富山大などが今後、詳細に調査する見通し。気象庁も、全国の火山で同様の痕跡がないか再調査する方針。

 産総研の川辺禎久・主任研究員は「これまで知られていたよりも多くの噴火が繰り返されてきた可能性がある。全国の火山に同様の噴火の跡が残っている可能性があり整理が必要だ」と話している。

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 噴火から1カ月となった草津白根山の本白根山周辺では、22日時点でも火山性地震が続くなど活動が高まった状態が続いている。気象庁は「今後も噴火が発生する可能性がある」として、噴火警戒レベル3(入山規制)を維持し、火口のある鏡池付近から約2キロの範囲で噴石への警戒を呼びかけている。(竹野内崇宏)