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設楽悠太さん(26):男子マラソンで16年ぶりの日本新記録達成

 平昌冬季五輪の熱狂が収まりかけたころ、東京で派手な記録を打ち立てた。3度目のマラソンとなった25日の東京マラソン。2時間6分11秒で走り抜け、高岡寿成さんがマークした日本記録を16年ぶりに5秒更新した。

 レース前夜、五輪のスピードスケートをテレビで見た。高木菜那選手の滑りに「興奮しましたね。金メダルって素晴らしい。競技は違うけれど結果を残したい、そう思った」。天候や展開にも恵まれて自己記録を3分近く縮め、日本選手トップの2位に食い込んだ。

 双子の兄の啓太とともに小学校5年生から陸上を始め、埼玉・武蔵越生(むさしおごせ)高、東洋大で走り込んだ。箱根駅伝では2年生から3年連続で区間賞をとり、2度の総合優勝に貢献した。

 高校時代の北村亮祐監督(59)は、野菜嫌いで欲のなかった姿を思い出す。「3年の全国高校駅伝で啓太に代わって1区を任せようとしたら、『無理です』って言われましたから。そんな悠太が日本記録とは。トマトは食べられませんと今でも言っていますが」

 ご褒美に1億円を手にすることになった。「40キロ過ぎには確信しました。半端ないくらいうれしい」。大好きなお菓子や炭酸飲料、ビールを断ってきた。バレンタインデーに数十個もらったチョコレートと友達との飲み会。これが目下の楽しみだ。(文・堀川貴弘 写真・越田省吾)