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就活の「逆求人」サイト設立:中野智哉さん(39)

 学生がプロフィルを書き込み、それに興味を持った企業が声をかける。就職活動の場に「逆求人」を提案するサイト「オファーボックス」を立ち上げた。2012年からサービスを始め、登録する今春卒の学生は6万9千人、企業は約3400社になった。

 プロフィルには学部や趣味、過去の経験のほか、動画や研究課題のプレゼン資料なども登録できる。データは人工知能で整理され、企業が求める人物像を検索する仕組みだ。「適材適所は誰にでもある」。そんな出会いをサポートしたい。

 人材サービス会社で求人広告を担当していた頃、仕事が楽しくて、進んで早朝から終電まで働いた。だが、リーマン・ショックで求人広告が減り、上司からは「夜7時には帰れ」と言われるように。ぽっかり空いた時間で、ビジネススクールに通い始めた。出会ったのが起業を志す仲間だった。

 前職のときは、人がすぐに辞める会社ほど求人を多く出すので、「良い広告主」だと思っていた。「でも、多くの人が求めるのは辞めたくならない会社では?」。いまは、先に広告料を取るのではなく、採用が決まった時点で料金を受け取る「成功報酬」という形をとる。それは、かつての自分への挑戦でもある。

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〈略歴〉 1978年、兵庫県生まれ。2012年に株式会社i-plugを設立。夏の就活に「クールビズ」を呼びかけ、輪が広がっている。

記者から

 「学生の魅力は見る企業によって変わる」。当たり前だが、忘れがちなことだと考えさせられる。(文・写真 浜田知宏)

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