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 中部電力は、尾鷲三田火力発電所の2018年度中の廃止を決め、地元の三重県尾鷲市に伝えた。火力発電事業は来春、東京電力フュエル&パワー(FP)と完全統合させるが、その対象から外す。

 尾鷲三田火力には現在、1964年に運転を始めた1号機と、87年の3号機がある。出力は計87万5千キロワットで、燃料は石油。液化天然ガス(LNG)より効率が悪く二酸化炭素もたくさん出すため、近年はほとんど使っていなかった。

 中部電の伴鋼造専務執行役員がこの日、尾鷲市役所に加藤千速市長を訪ね、廃止を伝えた。跡地をめぐってはすでに、小さな木質バイオマス発電施設や、ごみ処理施設の建設を念頭に協議に入っている。加藤市長は取材に「再生可能エネルギーで発電を継続してほしいという要望は引き続き伝えている。これからどうするかが重要」と話した。

 中部電と東電FPは、それぞれの火力発電所を折半出資のJERA(ジェラ)に来年4月に移管すると発表した。東電FPが15カ所計4296万キロワットをすべて移すのに対し、中部電は尾鷲三田を除く10カ所計2341万キロワットを移す。

 四日市火力は4号系列をJERAに移す一方、3号機は18年度中に廃止するとして除いた。

 移す資産の価値が東電FPより小さい中部電は、折半出資を維持するために現金3350億円をJERAに拠出する。中部電アライアンス推進室の奥田久栄室長は「JERAが軌道にのると、中部電の連結利益を年300億円押し上げる。十分意味のある3350億円だ」と強調した。(細見るい、岡本真幸)