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 長野県飯田市の飯田OIDE長姫(おさひめ)高校にこの春、悪役とたたかう戦士全員が女子の「ガールズ戦隊」が誕生する。コンピュータ制御部の部員が続ける戦隊ショーで、これまで男子生徒が扮してきたが最近、女子部員が増加。新境地に挑むことにした。

 「がんばれー!」。2月下旬、長野県庁の講堂に子どもたちの声援が響いた。同高の生徒らが扮する「高校戦隊 テックレンジャー」のショーの一コマ。地球征服をたくらむウリャン星人にやられそうになっていた戦士たちが、息を吹き返した。

 40分のショーは、客席にお菓子を投げ入れたり、シャボン玉を飛ばしたり、子どもたちが楽しめる工夫をこらす。シナリオや衣装、音響も生徒たちが手がけ、アクションも本格的だ。

 2010年に前身の飯田工業高の課題研究で、生徒が戦隊ヒーローのマスクを作ったのがきっかけ。コンピュータ制御部の部活動に引き継がれ、いまや地域のイベントにひっぱりだこの存在だ。

 もともと男子生徒が大半の工業高校だったこともあり、発足当初は13人の部員全員が男子。手作りのマスクや武器を増やし、毎年度、レベルアップしてきた。念願だった女子部員が入り、「テックピンク」として加わったのは14年。戦士のうち1、2人が女子になることはあったが、男子生徒が中心でやってきた。

 だが2月の公演で3年生の部員が引退した今は、1年生の3人が全員女子ということもあって、男子2人、女子4人と男女比が逆転。「よし、こうなったら女子戦隊で行くぞ」。顧問の西村武久教諭の発案で、新年度から新たに「ガールズ戦隊」を結成することになった。

 リーダーの「レッド」に扮するのは2年生の宮崎星来(せいら)さんだ。これまでは「ピンク」として、5人のうち唯一の女子戦士だった。「華やかな感じにして、キレッキレのアクションも見せたい」と目を輝かせる。「ブルー」に扮する1年の牧内愛(めぐみ)さんは、戦士は初めて。「かわいいだけじゃなくかっこいい感じに」

 4人で相談したり、女の子に人気のアニメ・プリキュアシリーズを参考にしたりしながら、スカートやブーツなど新たな衣装を用意する。シナリオを大幅に変え、「燃えさかる炎のレッド」などのキャッチフレーズも見直す予定という。

 部長の東谷純汰(じゅんた)さん(2年)は「冒険だと思う。新しく女の子のファンも増やすチャンスにしたい」と話す。大平晟暉(せいき)さん(2年)は「男子は消去法で悪役ということに」と苦笑い。「こわがらせるだけじゃなく、子どもたちを楽しませる悪役を極めたい」

 戦隊の発足当初から見守る顧問の西村教諭は「ガールズ戦隊」のアイデアについて、「毎年のことだけど、部員が減って綱渡り。苦肉の策です」と明かす。女子部員が増えてきた背景については「何ででしょう。女性の時代になってきたということですかね」。

 新しい「ガールズ戦隊」は、今月25日の地域のイベントでお披露目となりそう。男子、女子ともに新入部員を絶賛募集中だ。(岡林佐和)