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 名古屋市内にあり、取り壊される予定だった赤れんが積みのマンホールが、貴重な土木遺産として保存されることになった。市の下水道の歴史を伝える遺産として、市上下水道局が「水の歴史資料館」(同市千種区)に移設した。今秋にも、れんが積みのマンホールだとわかるような状態で展示したいという。

 このマンホールは高さ1・65メートル、重さ約2・5トン。下部の口径が上部の2倍以上あり、円錐(えんすい)状のような形をしている。

 資料館によると、昨年春、名古屋市中区正木3丁目の市道下にある下水道管の更新工事に伴い、取り壊される予定だった。名古屋で下水道が供用開始となった1912(大正元)年の前後に、職人が手作業でれんがを積んでつくったとみられるという。上下水道局でもごく一部の職員がその存在を知っていた。

 明治、大正時代に造られたものがそのままの状態で残っているのは珍しいとして、市は正木3丁目の工事現場に二つあったうちの一つを掘り出し、資料館に運んだ。資料館によると、赤れんが積みのマンホールは市内にもう一つある。中区大須にあり、今も使われているという。(戸村登)