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 東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)は1日、沖縄の米軍基地反対運動について伝えた内容が批判されていた番組「ニュース女子」の放送を3月末で終了すると発表した。番組にはMXの売上高の1割を占める大口取引先が関与しているが、放送倫理・番組向上機構(BPO)などの厳しい指摘を背景に、事実上の打ち切りに踏み切った。

 ニュース女子は、化粧品大手ディーエイチシーの関連会社「DHCテレビジョン」が制作。完成版をMXに納める「持ち込み番組」として2015年10月に同局での放送が始まった。問題になった昨年1月2日放送分については、BPO放送倫理検証委員会が昨年12月、MXが番組内容を適正にチェックせず、中核となった事実の裏付けもないとして「重大な放送倫理違反があった」とする意見を公表していた。

 MXは1日、ウェブサイトで「より放送責任を明確にする立場から、当番組の制作主体を当方に移したいとの意向をスポンサーに申し入れてきた」が、「最終的に両社間の協議が不調に終わった」ため、放送を終えると説明。今月26日が同局での最後の放送になる。

 ディーエイチシー関連では、他にも月~水曜の午後に番組のロゴに「DHC」の名前がついた美容番組が放送されるなど、MXにとっては大口の取引先だ。16年度のMXの有価証券報告書によると、同局の売上高の11・5%をディーエイチシーとの取引が占める。15年度は14・3%、14年度は21・0%だった。

 MXの関係者によると、局内には放送直後から番組を問題視する声もあったが、ディーエイチシーを擁護する営業サイドとの対立もあったという。MX幹部は「今回の放送打ち切りで、ディーエイチシーとの取引はゼロになる覚悟だ。営業的には苦しいが、このままでは番組内容が一方的になることがある。ネット時代に放送のあり方が問われている大事な曲がり角だ。我々の意向を理解してくれる新スポンサーを探すしかない」と話す。

 MXに対しては、ニュース女子の放送直後から市民らが本社前で抗議活動を続け、MX労組も会社の見解を求める申入書を出すなど厳しい目が向けられてきた。

 小川明子・名古屋大准教授(メディア論)は、この問題でMXの放送番組審議会(番審)が積極的に対応したことを評価。「番審は全放送局が設置を義務づけられているが、十分に活用されていない。今回、番審が放送直後に自ら臨時会を開くなど、積極的に問題に関わったのは特記すべきことだった。放送をめぐる自律を考える契機にしてほしい」と語る。

 MXは今月中旬までに、これまでの対応状況をまとめた報告書をBPOに提出する予定。訂正放送や謝罪をしていないことについては、BPO放送人権委員会で審理が続いていることを理由に、「現段階では当社としてはコメントは差し控えさせていただく」(広報)としている。

■DHC側、BPOを「倫理規定…

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