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 トランプ米大統領が鉄鋼・アルミの輸入品に関税を新たにかけると表明したことに、各国は強く反発している。中国だけでなく、すべての国に影響がおよぶ可能性があるためで、欧州連合(EU)などが相次いで対抗措置をとる考えを示した。

 EUの行政トップであるユンケル欧州委員長は1日、「米国の鉄鋼業界を守るためのあからさまな介入で、何の正当性もない。不当な政策で我々の産業が打撃を受けるのを、ただ傍観することはしない」との声明を発表。数日中に世界貿易機関(WTO)のルールに準じた対抗措置をとる考えを明らかにした。

 カナダのフリーランド外相は1日の声明で「絶対に受け入れられない」と批判。「カナダの国益と労働者を守るため、迅速な対応をとる」とした。

 中国は現在、米中間の貿易問題などを話し合うため、習近平(シーチンピン)国家主席の側近で経済顧問の劉鶴(リウホー)・国家発展改革委員会副主任が訪米中で、顔に泥を塗られた形だ。中国商務省は2月末、こうした米国の動きに「米国の誤ったやり方に対し、中国は必要な措置をとり自らの合法的利益を守る」と報復措置を示唆しており、反発は必至だ。

 日本政府は慎重な反応だ。世耕弘成経済産業相は2日午前の閣議後会見で「どこが対象国になるのかを含め、詳細は明らかになっていない」としたうえで、「同盟国の日本からの鉄鋼・アルミの輸入が米国の安全保障に影響することはまったくない」と強調し、日本を対象から外すよう米側に求めていく考えを示した。国内鉄鋼大手の広報担当者は「保護貿易的な動きを憂慮する」と話した。