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 通勤ラッシュの緩和のため、小田急電鉄が29年かけて進めてきた複々線化工事が完了し、代々木上原(東京都渋谷区)―登戸(川崎市)間の11・7キロで3日に運転が始まった。17日から複々線を生かした新しいダイヤで運行し、混雑率の大幅な緩和などを見込む。

 この日早朝、複々線化に合わせて地下化された下北沢駅(東京都世田谷区)の地下1階ホームでは、小田急関係者ら約40人が出席し、開通式が開かれた。初めてこのホームに入った上り電車の出発に合わせてテープカットした同社の星野晃司社長は「大工事が完了し感無量。新たな小田急のスタートです」と話した。

 東京・多摩や神奈川から都心へのアクセスを担う小田急線は、長年「混む上に遅い」と言われてきた。世田谷代田―下北沢間のラッシュ時の混雑率はここ10年ほど190%前後で推移。2016年度は192%で首都圏の主要31区間でワースト3だった。

 複々線化で、各駅停車と急行などが別の線路を走れるようになる。新ダイヤでのラッシュ時の輸送力は約40%増。混雑率は150%程度まで緩和すると見込む。通勤時間帯の快速急行の増発などで、新宿までの所要時間は町田から最大12分、小田急多摩センターから最大14分短縮される。(千葉雄高)

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 《小田急複々線化》 通勤ラッシュの緩和などを目的に、小田急電鉄は代々木上原―登戸の11・7キロで上下の線路を各2本計4本にする複々線化を進めてきた。1989年に、東京都が進める連続立体交差事業と一体で、東北沢―和泉多摩川の10・4キロに着工。今回、残っていた東北沢―梅ケ丘の地下区間1・6キロの工事が完成した。