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 米映画界の祭典、第90回アカデミー賞の授賞式が4日(日本時間5日)、米ハリウッドで開かれ、京都出身でロサンゼルス在住のアーティスト、辻一弘さん(48)がメーキャップ部門を受賞した。同部門で日本人が受賞するのは初めて。

 技術賞などを除く本賞での日本人の受賞は、2009年の外国語映画賞「おくりびと」(滝田洋二郎監督)と短編アニメ賞「つみきのいえ」(加藤久仁生監督)のダブル受賞以来だ。

 受賞後、「光栄であり、このときを、同僚と共に分かち合いたいと思います。友人であるゲイリー・オールドマン、および本作品のチームに、この夢のプロジェクトと素晴らしい経験を与えてくれたことに、感謝いたします」とのコメントを出した。

 辻さんが担当した映画「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」は、6部門の候補に。チャーチルになりきった主演のゲイリー・オールドマンさんが、約2時間ほぼ出ずっぱりで熱演する。

 辻さんらメーキャップのチームは顔の毛細血管の一本ずつまで毎回同じになるように再現し、オールドマンさんに「カズ(辻さん)以外にやれる人はいなかった。彼は(画家)ピカソのような人。彼に近づける人はいない」と言わしめた。

 辻さんは、これまでにも2度メーキャップ部門で候補になったが、ここ数年は美術彫刻家として活動してきた。今回は、オールドマンさんから参加を請われ、制作に加わったという。(ロサンゼルス=宮地ゆう)