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 日本音楽著作権協会(JASRAC)と音楽教室が著作権料徴収で対立している問題で、文化審議会は5日、JASRACの徴収開始を認める長官裁定を出すよう答申した。指導・練習の演奏には著作権が及ばないと反論している事業者には、音楽教室側との裁判で確定判決が出るまで督促を行わないようJASRACに求めた。文化庁は答申に沿った長官裁定と行政指導を月内にもする見通し。

 長官裁定について、文化審議会は答申で「個別具体の利用行為に著作権が及ぶか否かの判断に立ち入ることはできない」とし、その限界を指摘した。一方、反論している音楽教室に対する「配慮が期待される」とも答申でつづっている。

 長官裁定で徴収先送りを命じてしまうとJASRACは勝訴してもさかのぼって徴収できなくなる。一方、教室側は支払いに応じても勝訴すれば返還を求めることができる。文化庁著作権課の水田功課長は「両当事者に不利益がない」と話した。

 音楽教室などでつくる「音楽教育を守る会」は「不完全な使用料規程によって徴収する不正義を許さないよう行政指導を求めます」とする談話を発表し、行政指導で全面的な徴収先送りをさせるよう文化庁に求めた。(赤田康和