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 乳児用がもっぱらだった粉ミルクに、相次いで「大人向け」が登場している。健康のため、不足しがちな栄養素を手軽に補給したいという中高年を中心に人気を集めているという。

 先駆けとなったのは、救心製薬が2014年4月に発売した「大人の粉ミルク」(7袋入り、税抜き1600円)だ。ヨーグルト風味で、100ミリリットルの水に1袋(9・5グラム)を溶かして飲むと、牛乳の約2倍のたんぱく質とカルシウム、ホウレン草4株分の葉酸などを摂取できる。

 商品開発を始めたのは10年ごろから。「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防に牛乳を飲みたいけど、おなかがゴロゴロする」といった顧客の声がきっかけだった。

 購入者からは「食の細いおばあちゃんの栄養補給に役立つ」などの声も寄せられているといい、今年度の出荷数は60万袋と、14年度の4倍近くを見込む。担当者は「製造が追いつかない。特に宣伝もしなかったのに」と驚く。

 16年10月には、森永乳業が「ミルク生活」(1缶360グラム入り、税込み3670円)を発売して続いた。同社には「体にいいと思い、育児用ミルクを毎日飲んでいる」といった声があり、大人に必要な栄養素をバランスよく摂取できるよう開発したという。

 あっさりしたミルク風味で、売り上げは発売当初の5倍以上。今期は予想を3割上回っているという。通信販売だけだったが、4月から店頭販売も始めることになった。購入者は50~70代の女性が8割。「かつて赤ちゃんに飲ませていた人が飲んでいる。『ミルクは安全で体にいいもの』と広く認識されているからだと思う」と担当者。

 雪印ビーンスタークも昨年9月、ミルク味の「プラチナミルク」(1缶300グラム入り、税抜き2400円)を発売した。牛乳の1・5倍のたんぱく質のほか、11種のビタミン、8種のミネラルなどがバランスよくとれるのが特徴という。(杉浦幹治)