[PR]

 北海道電力泊原発の対岸で、40年にわたって温排水の影響を調査し続ける「市民科学者」がいる。岩内町大浜の斉藤武一さん(65)。不自由な体でバケツと温度計を持ち、一人で岩内港に通った回数は1万を超えた。7年前の東日本大震災以降、原発反対を訴える紙芝居の上演にも力を入れている。

 発達した低気圧で大荒れとなった1日、岩内港旧フェリーふ頭に防寒具に身を固めた斉藤さんの姿があった。4キロ先に泊原発が見える。両足が不自由で身体障害者2級の斉藤さんは、東外防波堤に上ると四つんばいになって10メートルほど進んだ。海にバケツを放り投げて約4メートルの深さに沈め、5回ほど上下して海水をくみ上げ、棒状の水銀温度計を入れた。「水温4・2度。昨日より0・8度も低いね」

 北電が原発建設を決定した1969年当時、岩内町はスケトウダラ漁でにぎわっており、漁師たちから「温排水が漁に悪影響を及ぼす」と反対運動が起きた。東京の大学の工学部に通っていた斉藤さんも、「原発の温排水と補助金で故郷はだめになる」と危機感を募らせた。その後大学を中退して岩内に戻り、78年から海水温の観測を始めた。以来、毎年約200~300日にわたって海に通う。

 町で保育士の仕事をしながら、…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

2種類有料会員記事会員記事の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら