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 名古屋市は6日の市議会本会議で、65歳以上の市民が対象の「敬老パス」に利用制限を設けるかどうか検討する方針を示した。所得に応じ年1千~5千円で地下鉄や市バス、あおなみ線などが乗り放題になるが、利用分の運賃が半年で50万円を超える人がいたことを理由に挙げている。

 敬老パスは約33万人が利用している。市が昨年3月から半年間の利用状況を集計した結果、上位10人の利用額は約41万8千~約51万5千円だった。利用回数の最多は2357回で1日平均13回使ったことになる。市議会では、本人以外による不正使用を疑う声が上がっていた。

 敬老パスを使った人の運賃は、市が利用者に代わって市交通局などの事業者に支払っている。6日の市議会で中里高之氏(自民)が「1人に多額の税金を投入することが適切とは思えない」と指摘。市が新年度にも市民アンケートを実施する方針を示した。適正な利用額や回数について意見を聴くという。

 敬老パスの事業費は年々増え、今年度は約140億円。利用を制限すれば事業費を抑えることができる。ただ、市の担当者は「高齢者の社会参加を促すという本来の趣旨が薄れないようにしたい」と、慎重に検討する考えだ。(関謙次)