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 下痢や発熱などを引き起こす細菌「カンピロバクター」による食中毒が和歌山市を中心に和歌山県内で相次いでいる。いずれも鶏肉を未加熱または加熱不十分な状態で食べたことによるものだった。なぜ店は鶏の生肉を提供するのか、予防はどうすれば――。

 和歌山市では今年2月、焼き鳥店などでカンピロバクターによる食中毒が4件立て続けに発生した。1月には田辺市でも1件発生し、今年に入って県内ではすでに5件。ここ10年で最多を更新した。いずれの店でも「加熱用」の表示がある鶏肉を未加熱または加熱不十分で提供していた。

 食中毒を起こした和歌山市内の居酒屋で働く従業員の男性は、「『加熱用』と書いてあったが、新鮮なので大丈夫だと思った」と語る。カンピロバクターは十分に加熱すれば死滅するが、「新鮮だから安全」ではない。同店では鶏の造りや生の肝、たたきを提供していたが、食中毒の発生を受けてメニューから消した。

 ただ、提供の背景には、客側の要望もあるという。市内の焼き鳥店のオーナーは「生で提供するリスクはあるとわかっているが、『鶏の刺し身ないんか』ってお客さんに言われるし、他の店も出しているから出さないわけにもいかない」と話す。まな板を分けたり、子どもや高齢者には提供しないようにしたりして対策をとっているという。

 過去の食中毒事件を教訓に、国は食品衛生法に基づく規格基準を設け、生肉の提供を規制してきた経緯がある。焼き肉チェーン店で牛肉のユッケを食べて5人が死亡した2011年の集団食中毒事件を受け、表面の加熱を義務づけるなど生食用牛肉の新たな基準を設け、翌年には牛の生レバーの提供を禁止。豚の生肉や生レバーも15年に提供を禁じた。

 だが、鶏の生肉は提供が禁じら…

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