[PR]

香取慎吾とみた平昌パラリンピック

 平昌冬季パラリンピックは10日に競技が始まった。初日から日本勢はアルペンスキー滑降で銀メダル2つ。朝日新聞パラリンピック・スペシャルナビゲーターの香取慎吾さんも、旌善(チョンソン)アルペンセンターでその瞬間を見届けた。

 ――競技初日。目前に壁のような急斜面が見える、アルペンスキー会場にやってきた。

 「すごい迫力。この斜面を降りてくる選手たちのスピードは、思っていたよりも速い。前日の開会式とは打って変わって選手はピリッとして、一気に戦闘モードになったのを感じる」

 ――男子滑降の2番目の滑走で森井大輝選手(トヨタ自動車)が登場した。

 「来た! チェアスキーを操りながら、滑走する姿って格好いい。最初に滑ったオランダ選手より中間のチェックポイントで2秒以上速い。いいぞ」

 ――結局、5秒以上の差をつけて暫定トップに。

 「森井選手はパラリンピックに過去4大会に出ているけど、これまで(銀三つ、銅一つで)金メダルだけがない。平昌で狙うんだという思いが、体の前まで飛び出して、それに引っ張られて滑っている感じ」

 「ああ、森井選手のタイムを米国選手が上回った。銀メダル。だけど、相手にも拍手。たたえたくなるような果敢な滑りだった」

 ――雪上でさまざまな障害のある選手が競い合う。

 「アルペンスキーには立位、座位、視覚障害の三つのカテゴリーがあって、森井さんは座位。脊髄(せきずい)を損傷して、両足の自由がない状態でチェアスキーに乗って滑る。レースは障害の重さによって不公平がないように、(程度に応じた係数を掛ける)『計算タイム制』が採用されていることを初めて知った」

 ――会場はかなり盛り上がっていた。

 「音楽がかかっていて、各国を応援する人たちもノリノリ。若い女性の姿もある。ぼくは競技の見方すらわからなかったけど、ここにきて旗を振って大きな声を出せば、その姿や声はきっとゴール前の選手には見えるし、届くと思った」

 ――森井選手とともに女子の村岡桃佳選手(早大)も銀メダルに輝いた。

 「メダルを取るってすごい。レース後、村岡選手と握手を交わしました。今の心境は、って聞いたら、『手ぶらでは帰れないと思っていたので、一つ取れて良かった』と。ぼくもうれしい気持ちになれたよ」(構成・榊原一生)

協力:日本財団パラリンピックサポートセンター
https://www.parasapo.tokyo/