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 46歳のドイツの鉄人が、パラリンピックで夏冬合わせて10個目のメダルを獲得した。スキー距離・女子座位のアンドレア・エスカウ。「とてつもなく幸せ」。ゴール後、両手に持つストックを突き上げた。

 前日に続く今大会2レース目は、女子座位で最も長い12キロ。「私はただの年寄り。周りは子どもといってもいい年齢の人ばかりだし」と大会前に残した控えめな言葉がうそのように、始めからエンジン全開だった。前半はトップを走った。後半に21歳下のケンドール・グレッチ(米)にかわされたが、2位。「銀メダルでも幸せ。本当にタフなレースだったから」

 頭は短く刈り込んでいる。旧東ドイツ出身で職業は心理学者。1998年、学校に自転車で向かう途中に事故に遭って脊髄(せきずい)を損傷した。車いすでも大好きなスポーツは諦めなかった。

 F1で王者になり、世界3大レースのインディアナポリス500マイル(インディ500)も制したマリオ・アンドレッティの言葉、「物事が落ち着いて見えるなら、それはスピードが足りないだけだ」が座右の銘。自身は夏のハンドバイクだけでなく、冬にはシットスキーにも挑んだ。2008年北京大会から今大会まで夏冬の6大会でメダルを獲得。金は夏で4個、冬で2個を数える。

 「平昌に向けて、今季は1500時間のトレーニングを積んできた」という。バイアスロンと合わせて残り4種目。止まることなく、また次のメダルを狙っている。(菅沼遼)

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