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(11日、大相撲春場所初日)

 大阪の相撲ファンの大きな拍手と歓声に迎えられ、貴ノ岩が168日ぶりに本場所の土俵へ戻った。

 十両土俵入りのとき、大きな拍手とともに「がんばれ~」の声が飛んだ。土俵に上がると、表情に緊張感がみなぎる。立ち合いでしっかり当たったあと、翔猿(とびざる)に体を起こされたが、いなして形勢逆転。あわてず、どっしりと寄り切った。

 支度部屋に戻って風呂からあがると、報道陣が殺到。付け人が「作業の邪魔なんで下がってください」と声をかけた。「3場所ぶりでしたが」と問われた貴ノ岩は「一生懸命やるだけです」と応じた。「ホッとした部分はありますか」との質問には「必死です。一生懸命やるだけです。それだけです」と言った。「力を込めて寄り切りましたね」と振られると、また「一生懸命やるだけです」と語った。髪が整え終わると、報道陣に背中を向ける。足にサポーターをつけてから、足袋を履いた。

 支度部屋を出ると、相撲ファンから「おめでとう」の声がかかった。貴ノ岩は小さな声で「ありがとうございます」と応じていた。歩きながらの報道陣からの質問にも「必死でした」「一生懸命やるだけ」と繰り返した。ただ「頭のけがの影響はありますか」と問われたときだけ、無言だった。会場のエディオンアリーナ大阪の裏口から車に乗り込み、帰っていった。

 昨年10月、元横綱日馬富士による傷害事件の被害者となり、九州場所と今年の初場所を全休。特例で西十両12枚目にとどまった。稽古で実際に相撲をとる申し合いを再開したのは7日。準備は十分とは言えないが、出場に踏み切った。

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