あさのさんが語る

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 子どものことを「小さなひと」と言う。「小さなひと」の物語をたくさん紡いできた。あさのあつこさんにとって、「子どもと戦争」は長く抱えていたテーマのひとつ。『ぼくがきみを殺すまで』(朝日新聞出版)は加害者としての子どもを描く。絶望のなかに、ひとしずくの希望を注ぎ込んだ小説だ。

 どきりとするこのタイトルは、少年兵を書こうと決めてすぐに浮かんだそうだ。これまで多くの戦争文学、戦争児童文学が子どもを被害者として描いてきた。「もちろん、戦争が起きれば子どもが被害者になることは明白です。でもそれだけではない。戦争は被害者と同時に加害者をも生む。子どもはたやすく巻き込まれてしまう。被害者とはまた違う形で、子どもの生が変質されていくのではないかと思っていました」

 10代で兵士の道に進んだLは捕らわれ、牢のなかで処刑を待っている。月が満ちることのないベル・エイド。ここで生まれたLは、でっちあげのスパイ容疑で教師だった兄を失い、家族の生活を守るために武官養成学校へ。少しずつ、しかし不可逆的に、Lの生活は戦争の色を帯びてゆく。

 戦場ではみな名前がない。Kや…

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