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 外国籍を取得すると自動的に日本国籍を失うとした国籍法の規定は、「国籍離脱の自由」などを定めた憲法に違反するなどとして、欧州在住の日本出身者ら8人が、日本国籍を持つことの確認や総額300万円の損害賠償を国に求める訴えを東京地裁に起こした。

 提訴は9日付。訴状などによると原告はスイスとリヒテンシュタインの国籍を取得した6人と、日本国籍を持ちながらスイスやフランスの国籍取得を希望している2人。国籍法の規定について「国籍は人格権の重要な要素。自己決定権を侵害している」と訴えている。

 12日に都内で会見した原告でスイス在住の野川等さん(74)は「仕事の関係でやむなくスイス国籍を取得したが、生まれ育った日本への思いは強い。アイデンティティーの根幹だ」と話した。弁護団の仲晃生弁護士は「日本国籍を失うことを躊躇(ちゅうちょ)して海外で活躍の機会を逃したり、生活の不便を被ったりする人は多い。欠陥が多い制度だ」と話した。(後藤遼太)