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 憲法に自衛隊を書き込むという安倍晋三首相(自民党総裁)の提案に沿った9条改正の自民党条文案が判明した。戦力の不保持と交戦権の否認をうたう2項を残しつつ「必要最小限度の実力組織」としての「自衛隊の保持」を明記した。

 自民党憲法改正推進本部は、この条文案を含む計7案を、14日に本部役員に示す方針だ。執行部がめざすのは、首相提案の2項維持案での取りまとめだ。いまだ十分に世論の理解が広がらない9条改正だが、首相はこの案について「自衛隊の任務や権限は変わらない」と繰り返し強調。世論の警戒を解き、改憲の実現につなげる狙いがある。

 新たな条文を加えると「2項が空文化」するとの批判もあるため、軸となる案に「前条の範囲内で」や「前条の規定は~自衛隊を保持することを妨げない」と付け加える二つの「別案」もつくった。

 このほか、14日の自民党改憲推進本部では、石破茂・元幹事長が提唱する2項を削って「陸海空自衛隊を保持する」と書き込む案や、2項を残しつつ「自衛権」を明記する二つの案に加えて、「国防軍」を掲げる2012年の党憲法改正草案も同時に示す方針だ。