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 前代未聞の文書改ざんが明らかになり、森友学園への国有地売却問題を追及してきた関係者らからは一斉に憤りの声があがった。

 財務省近畿財務局に昨年、森友学園との交渉記録の開示を請求した神戸学院大の上脇博之教授は、改ざんされた決裁文書の開示を受けていたことがはっきりし、「知る権利、情報公開請求権を侵害された」と訴える。

 これまで官房機密費など多くの情報公開請求をしてきたが、改ざんの可能性は考えたこともなかったという。「答弁も文書も虚偽だとしたら何を信頼したらいいのか。議会制民主主義の根本を揺るがす行為だ」

 財務省の担当者らを背任などの容疑で告発している阪口徳雄弁護士(大阪弁護士会)も改ざん前後の対照表をめくって「こんなに派手にやっているのか。国の官僚がやることじゃないな」と驚き、「政権に忖度(そんたく)し、(安倍)昭恵氏の関与を隠蔽(いんぺい)しようとした」と読み解いた。「国民がこの間、一番知りたいと思っていた交渉経緯が隠され、重大な犯罪行為」として、上脇教授らとともに刑事告訴・告発を検討するという。

 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長も「こんなにたくさん書き換えているというのは想定外で、情報公開や公文書管理の前提が覆される事態だ。財務省が失った信頼は測れるレベルではなく、守ったことより巨大だ」と話した。

 一方、近畿財務局が入る合同庁舎(大阪市中央区)前には12日夕、十数人の報道陣が集まった。庁舎から出てくる職員らの多くは、改ざん問題をめぐる問いかけに答えず、足早に帰宅していった。

 同じ庁舎では他省の職員も働いている。国土交通省の男性職員は「(改ざんは)あり得ない、信じられない。公文書を扱う公務員として言語道断」。別の男性職員も「他の省庁が同じようにしているわけではない。そこは理解していただきたい」と話した。