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 米国のヘイリー国連大使は12日、シリア情勢を巡る国連安全保障理事会の会合で、「米国は行動する準備ができている」と述べ、アサド政権などが停戦決議を守らない状況が続く場合、再び攻撃に踏み切る姿勢を示唆した。

 ヘイリー氏は、アサド政権軍やロシア、イランが「テロリストがいる」という口実によって、停戦決議を無視して病院や学校を攻撃していると批判。新たな決議案に言及する一方、米国が昨年4月、安保理で警告した上で政権軍基地への限定的なミサイル攻撃に踏み切ったことに触れた上で、「国際社会がいつまでも行動できなければ、独自の行動をとらなければならない時がある。米国は本日、同じ警告を繰り返す」と述べ、軍事行動を辞さない姿勢を示した。

 安保理は先月24日、シリア全域での30日間の停戦を求める決議を採択したが、その後も戦闘が続き、犠牲者が相次いでいる。決議の中の停戦時期があいまいだった上、「テロ組織」への攻撃を例外扱いする規定があり「抜け道になる」との懸念は当初から出ていた。

 国連のグテーレス事務総長は「停戦は実現していない。特に(反体制派支配地域)東グータ地区への空爆と地上戦は停戦決議以降に激しさを増している」と一向に改善しない現地情勢を報告した。(ニューヨーク=金成隆一)