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 医療体制の「入院から在宅」を目指す国の施策の中核で、患者側の期待も大きい訪問診療。だが、「患者への24時間対応」に対する医師側の拒否感は根強い。取り組む医療機関を増やすため、医師の負担を軽減する試みも始まっているが、見込み通り進むかは不透明だ。

 「きょうは寒いね、調子はどう?」。茨城県常総市の伊藤金一医師は月1回、坂東市の中村ふくいさん(88)宅を看護師、薬剤師らと訪れる。

 中村さんは20年前から高血圧のため伊藤さんの診療所に通っていた。それが昨春に自宅で転倒、歩行がおぼつかなくなった。伊藤さんは「家に住み続けたい」という中村さんの要望に沿って訪問診療を始めた。

 診るのは高血圧だけではない。脚力を回復させるため、訪問リハビリの利用を指示。手すりの設置など自宅の改修の相談にも乗った。中村さんは現在、自宅内であれば歩いて移動できる。娘の里子さん(56)は「日常の暮らしまで見てくれるので、安心して家族で介護していける」と話す。

 伊藤さんは24年前から診療所での診察とともに、毎週1回、午後を訪問診療に充てている。対象はもともと通院していた高齢者や重い障害がある患者だ。

 基本的に患者宅にいるのは10分ほど。伊藤さんが患者の診察をしている間に、看護師や薬剤師が家族に生活の変化や服薬の状況などの聞き取りをする。年に数回はケアマネジャーも立ち会い、今後の介護方針も決める。

 伊藤さんは「すべての患者さんを在宅で診られるわけではないが、訪問診療は患者さんの生活と体調を大きく改善させる可能性が高い医療だ」と話す。

■緊急時の対応、医師の拒否…

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