願ったのは世の平安か、平家打倒か 上賀茂神社の経文

久保智祥
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上賀茂神社・紺紙金字法華経開結共(こんしきんじほけきょうかいけつとも、京都市北区上賀茂本山)

 宝相華唐草文(ほうそうげからくさもん)の表紙も華やかな法華経と開経・結経の全10巻。深い紺色の料紙に、金泥(きんでい)で書写された経文は温和だ。見返しには釈迦(しゃか)が霊鷲山(りょうじゅせん)で教えを説く様子などを描く。上賀茂神社の文書でも最古級の12世紀後半、平安時代末期~鎌倉時代初期のものとみられる。

 亡者の追善などを願ってつくられた紺紙金字経。だが、相田愛子・立命館大学客員協力研究員は、この時期、賀茂社に参った後白河院が奉納した可能性を想定する。源平が対立する乱世で願ったのは世の平安か、平家打倒か。想像が膨らむ品だ。

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 秘仏や秘宝が披露される「京都非公開文化財特別公開」(京都古文化保存協会など主催、朝日新聞社特別協力)が27日~5月6日に開かれます。朝日新聞デジタルの特設ページ(http://t.asahi.com/n1ir別ウインドウで開きます)でも、ドローン動画や写真をご覧になれます。(久保智祥)

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