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 国連の持続可能な開発目標(SDGs(エスディージーズ))で、日本企業は「気候変動」「働きがい・雇用」「消費・生産」の分野を重点的に取り組んでいるが、ビジネスチャンスよりも経営リスクへの対応と考えている――。そんな状況が、シンクタンクの地球環境戦略研究機関(IGES)と、企業などでつくる「グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)」が実施した調査で浮かび上がった。14日発表された。

 SDGsは地球環境や経済活動、人々の暮らしを持続可能とするために、すべての国が2030年までに取り組む行動計画で、気候変動対策など17分野からなる。調査は昨年9~10月に、GCNJ会員企業など254社・団体に尋ね、163社・団体が回答した。

 重点的に取り組む目標(複数回答)は、「気候変動」(63%)、「働きがい・雇用」(60%)、「消費・生産」(51%)が高かったが、これらは「自社に負の影響を与える」と考える上位の3項目でもあった。

 また、厚生年金や国民年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、環境、社会、企業統治を重視する企業に向けた「ESG投資」を強化していることを受けて、43%の企業・団体が自社のSDGsの取り組みに「影響がある」と答えた。

 SDGsへの認知度については、36%が経営陣で定着したと回答、前年調査の28%から改善した。一方、中間管理職では9%と前年の5%から上がったが、低いままだった。

 一方、損保ジャパン日本興亜が今月7日に発表したインターネットによる一般消費者への意識調査によると、SDGsという言葉を知らない人が74%にのぼり、今後何らかの社会的課題の解決のために行動したいという人は20%にとどまった。(小坪遊