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 和歌山、奈良、三重3県にまたがる紀伊半島南部で見られる早咲きの桜が新種であると、森林総合研究所(茨城県つくば市)が確認した。国内で野生のサクラの新種が見つかるのは103年ぶり。「クマノザクラ」と命名し、6月下旬に発行される日本植物分類学会の英文誌で発表する。

 新種はこれまで、この地域に自生するヤマザクラやカスミザクラと同じものと考えられていた。森林総研が2016年から和歌山県林業試験場と共同で本格的に調べた結果、早咲きで葉が小さく、花の一部などにも他のサクラと違う特徴があることがわかった。

 開花はソメイヨシノより1~2週間早く、今年も一部で咲き始めたという。

 調査した森林総研の勝木俊雄さんは「花びらの色が濃い個体もあり、観賞用にも適している」と話す。苗を増やして、地元で普及させることを計画している。

 日本の野生種のサクラは、ヤマザクラなど9~10種とされる。新種の発見は、1915年のオオシマザクラ以来という。(山村哲史)