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 岡山県を中心にバス事業などを営む両備グループは14日、国土交通省に届け出ていた傘下2社の赤字31路線の廃止届を取り下げると発表した。利用者への影響などを考慮したという。

 グループの小嶋光信代表は同日、廃止予定だったバス路線が走る岡山、倉敷、玉野、瀬戸内の4市長と会談。4市長は廃止届の撤回を申し入れた。この後、小嶋代表が4市長と会見し、「国の理解や、地域公共交通の維持に向けて努力するという4市の意向も確認できた」などと取り下げを表明。「地域の皆さんに心配や不安を与えたことをおわびしたい。国にも公共交通について規制緩和の競争と路線維持が両立しえないということを理解してもらえたと思う」と語った。

 大森雅夫・岡山市長は「人口減少の中で公共交通をどうしていくか模索・研究していかなければならない」と述べ、地域公共交通活性化再生法に基づく法定協議会を発足し、市全体の交通網を話し合う方針を示した。他の3市長は「市民の足が確保でき、まずほっとしている」などと話した。

 両備のバス2社は基幹路線の黒字で赤字路線を支えてきたが、岡山市中心部で運賃100円均一の循環バスを走らせるバス会社が両備の基幹路線への参入を国に申請。両備側は事前に事業者らによる協議がなかったとして、2月に国の規制緩和施策への「問題提起」として赤字路線の廃止届を提出していた。

 国交省中国運輸局の担当者は「(取り下げについて)利用者の不安解消につながるので前向きに受け止めたい。赤字路線をどう存続させていくか今後も議論していかなければならない」と話した。(村上友里)