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 国立がん研究センターなどの研究チームは14日、従来よりも高精細な画像が見られる8K技術を使った大腸がん腹腔(ふくくう)鏡手術の臨床試験を始めたと発表した。2018年度末までに計25人の患者の手術に使い、手術中の出血量や合併症の発生率などを評価する。

 チームによると、従来の手術で使われる腹腔鏡は2Kで210万画素だが、新たに開発された8Kは3300万画素。細かな血管や神経などが鮮明に見えるようになった。カメラを見たい部分に近づける必要がなくなったことで、手術器具を操作できる空間や視野も広がった。

 国立がん研究センター中央病院では14日午前、この腹腔鏡を使った40代女性の結腸がんを切除する手術があった。これまでの腹腔鏡手術では数十ccの出血があることが多いが、今回は約5ccで済んだという。

 執刀した塚本俊輔医師(大腸外科)は「きれいな画像で細かな血管まで確認でき、ほぼ出血もなかった。画像の拡大などの操作もスムーズにできた」と話した。金光幸秀・大腸外科長は「よりよく見えるようになることで、がんの取り残しや、神経の損傷による手術後の機能障害を減らすことが期待できる。他の臓器の手術にも応用できるだろう」という。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(南宏美)