イスラエルの遺跡調査を手がけ、長く大阪府立弥生文化博物館長を務めた天理大名誉教授の考古学者、金関恕(かなせき・ひろし)さんが13日、心不全で死去した。90歳だった。葬儀は17日正午から奈良県天理市前栽町60の8の「フラ ファミーリァ」で家族葬として営む。喪主は長男のバイオリニスト環(たまき)さん。

 1927年、遺跡調査も手がけた解剖学者・人類学者の金関丈夫(たけお)の次男として京都市で生まれた。台北帝国大の教授となった父と台湾で遺跡発掘を手伝い、考古学にのめりこんだ。京都大文学部、同大学院で考古学を専攻し、59年から天理大で教鞭(きょうべん)をとった。日本オリエント学会がイスラエルで実施したテル・ゼロール発掘調査に65年から参加。組織的な大規模調査を学び、その方式を大阪府・池上曽根(いけがみそね)遺跡の発掘に導入した。

 大阪府立弥生文化博物館長を91年の開館時から2012年まで務め、03年度の大阪文化賞を受賞。考古学やその関連分野の優れた研究者に贈る「浜田青陵(せいりょう)賞」(大阪府岸和田市・朝日新聞社主催)の選考委員長も務めた。主な著書に「考古学は謎解きだ」「弥生の習俗と宗教」など。