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 外国人技能実習制度で来日したベトナム人男性(24)が2015~16年、福島県内で東京電力福島第一原発の事故に伴う除染作業にあたっていたことがわかった。市民団体「移住者と連帯する全国ネットワーク」(移住連、東京)が取材に対し、明らかにした。

 法務省は「除染作業は技能実習にはふさわしくない」との見解を14日に表明。男性の受け入れ企業などを調べるとともに、今後は受け入れ先が国に出す誓約書に、「実習生を除染作業に従事させない」という項目を追加するという。

 移住連によると、男性は15年9月に来日。盛岡市の建設会社で働きながら、「建設機械・解体・土木」の技能を学ぶ予定だった。だが、同年10月~16年3月、下請け会社の指揮のもと、福島県郡山市内で除染作業をさせられた。男性はベトナムで雇用契約を結んだ際、除染作業について聞かされていなかったという。避難指示区域での建物解体工事などもさせられ、被曝(ひばく)への危険を感じて会社の寮から脱走し、問題が発覚したという。

 技能実習生について、法務省は昨年11月からの新制度で、実習の趣旨にふさわしくない業務が含まれた計画は認めないことにした。除染作業は一般的には海外では行われず、被曝(ひばく)対策も必要で、本来の技能実習に専念できないと判断した。(小松隆次郎