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 武装勢力の襲撃が頻発し、深刻な治安状況にあるアフガニスタン東部で、日本のNGOが粘り強い支援を続けている。渡航が難しくなった日本人職員を支えるのは、専門知識を備えた現地職員の人脈やアイデアだ。国際援助が先細る中、教育や生活環境の崩壊を食い止めるとりでになっている。(イスラマバード=乗京真知

 乾燥した山並みが連なるアフガン東部ナンガルハル州の農村部。校庭の片隅で開かれた野外教室で、あごひげを蓄えた教員が黒板を指さした。「これは何かな?」。児童が一斉に手を挙げた。「はい! ヌクタ(句点)です」「(隣は)コマ(読点)です」

 日本国際ボランティアセンター(JVC)が撮影した現地のパシュトゥー語の授業風景。児童に混じって他校の教員がメモを走らせていた。授業は改善点を洗い出す研修の場でもある。授業参観の発想を採り入れたJVCの支援事業だ。

 識字率は約35%と世界最低の水準。貧しさゆえに男児は働き、女児の多くは女性教員の不足などで通学を断念する。読み書きに再び取り組んでもらおうと、JVCは今年夏、家計簿や招待状作りなど生活に役立つ教材を用いた寺子屋を開く。五つの村の男女250人が参加する。

 長老たちに根回しするのは現地職員アジマル・クラムさん(32)。外国組織を敵とみる武装勢力が浸透する中、現地の人脈は事業の信頼をつなぎ留める命綱だ。アジマルさんは2年前、生後半年の息子マハディ君を亡くした。マハディ君が体調を崩した際に近くで自爆攻撃が起き、病院の混乱で治療が受けられなかった。「この腕で息絶えた息子を思うたび私は奮い立つ。身の危険や脅迫があっても諦めない。教育が平和の礎になると信じている」

 治安悪化で日本人職員の渡航は…

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