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 東京電力福島第一原発事故でふるさとでの生活が失われたなどとして、福島県内の避難指示区域に住んでいた住民ら216人が東電に総額130億円の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が22日、福島地裁いわき支部であった。島村典男裁判長は東電の賠償責任を認め、213人に総額6億1千万円を支払うよう命じた。

 原発事故を巡る集団訴訟は全国で約30あり、判決は7件目。原告は今回の訴訟で、裁判の長期化を防ぐため被告に国を含めず、東電のみとした。

 東電は事故後、国の指針に基づき、避難指示が出された地域の住民に1人月10万円、帰還困難区域の住民にはさらに1人700万円の賠償を支払ってきた。

 これに対し原告は、指針で示された慰謝料は不十分で、避難生活で精神的苦痛を受けたとして月50万円を請求。さらに原発事故で仕事や人間関係を失ったとして1人2千万円の「故郷喪失」慰謝料を求めた。東電が支払ってきた土地や家具への賠償も不十分だとして増額を訴えていた。

 東電の責任について、事故を予見できたのに対策を取らなかった過失があるとして、民法709条を根拠に賠償責任を訴えたほか、原子力損害賠償法に基づく責任も問うていた。