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 プロ野球は、30日のセ・パ同時開幕まで2週間を切った。これまで実績のない若手にとっては、開幕1軍に向け最後のアピールの期間だ。オープン戦の個人成績をみると、生きのいい若手が名を連ねている。

打率首位、全試合安打中

 オープン戦で打率と打点で1位にいるのは、楽天の5年目、内田靖人(やすひと、22)だ。

 16日の阪神戦では途中出場し、九回に中前安打を放った。ここまでオープン戦全10試合で毎試合安打を記録。29打数14安打で打率は4割8分3厘、打点は9だ。「一打席、一打席、アピールするんだという気持ち」と必死だ。

 理由は、激しい定位置争いに身を置いているから。内田が守るのは一塁と三塁。チームには銀次、ウィーラー、今江、アマダーにベテランの渡辺直と、ライバルは多い。

 そんな中、内田の持ち味は、思い切りの良さだ。昨季は2軍のイースタンで18本塁打、66打点で2冠に輝いた。2軍監督として指導した平石ヘッド兼打撃コーチは「どんな場面でもバットをしっかり振り切れる。あの打撃は大きな魅力」と評価する。

 茨城・常総学院の4番として2013年の夏の甲子園で8強入りし、高校日本代表も経験した。長打力を評価され同年秋のドラフト2位で入団したが、ここまで1軍ではチャンスをなかなかつかめていなかった。

 今年は13日のDeNA戦で、唯一の打席だった九回にソロ本塁打を放つなど勝負強さを身に着けつつある。「もう5年目。今年こそ結果を出さないと」。初の開幕1軍へ気合十分だ。(松沢憲司)

3年目、足上げやめて好結果

 16日の広島戦で本塁打を放ったのが、ヤクルトの3年目、広岡大志(20)だ。オープン戦2本目の本塁打などで、打点は内田に次ぐ8となった。

 この日の一発は、今村の直球にタイミングを合わせながらフォークを仕留め、左翼席に運んだ。

 奈良・智弁学園高から15年秋のドラフト2位で入団。1年目に初打席で初本塁打を放った有望株だ。今季は打撃の時に足を大きく上げるのをやめたことで、好結果につながっているという。「去年の秋から、そこを目標にしてきた」。正遊撃手の座を狙っている。(笠井正基)

長打力が魅力、足もアピール

 長打力を発揮しているのが、オリックスの4年目、宗(むね)佑磨(21)だ。オープン戦の本塁打は4本で、ゲレーロ(巨)に次いで2位だ。

 横浜隼人高から14年秋のドラフト2位で入団。ギニア人の父を持ち、高い身体能力が自慢。もともとは内野手だったが、2月の春季キャンプ中に外野手に転向した。「開幕まで毎試合、いかに全力を出し切れるか、自分との勝負」と臨んだオープン戦では、ここまで全8試合に主に1番で先発起用されている。4本塁打には、ランニング1本が含まれている。長打力だけでなく、4盗塁と足でもアピール。空席だった中堅手の最有力候補だ。(竹田竜世)

コイの貴重な左腕、自責点0

 投手では、広島の2年目左腕、高橋昂也(こうや)(19)の評価が高い。11日のヤクルト戦に先発して5回を無失点に抑えるなど、オープン戦でまだ自責点は0だ。

 埼玉・花咲徳栄高時代は寺島成輝(大阪・履正社高―ヤクルト)、藤平尚真(横浜高―楽天)、今井達也(栃木・作新学院高―西武)と並んで「高校ビッグ4」と称されたが、3人がドラフト1位指名されたなか、唯一の2位指名だった。

 新人だった昨季は2軍で力を蓄えた。右打者の内角を突く直球とスライダーを武器に、3連覇を狙うチームにあって左腕不足の投手陣を救う存在となりつつある。「左投手だからチャンスというより、しっかり結果を出してアピールしていきたい」(藤田絢子)