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 ボクシングのダブル世界戦が18日、神戸ポートピアホテルであり、世界ボクシング機構(WBO)ミニマム級タイトル戦では王者の山中竜也(真正)が同級4位のモイセス・カジェロス(メキシコ)に8回終了TKO勝ちして初防衛に成功した。世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級王座決定戦では同級2位の小西伶弥(真正)が同級1位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)に0―3(113―114、112―115、111―116)の判定で敗れ、王座奪取はならなかった。

 山中陣営が「勝負をかける」と決めていた9回は訪れなかった。その直前、相手を棄権に追いやった。

 完璧に作戦をやり遂げた。前半は好戦的な相手の攻撃をいなし、入ってきたところに左右のアッパー。5回以降はスピードと手数で上回り、8回に強烈な左のカウンターで戦意を奪った。あこがれは同門で元世界3階級王者の長谷川穂積氏。完勝にも、「長谷川さんなら8回にまとめて倒していましたよね」。そう言いながら、笑っていた。

 高校には進まず、15歳で自立してボクシングの道へ。女手一つで6人きょうだいを育ててくれた母の理恵さん(46)には、誕生日と母の日の贈り物を欠かさない。4月3日に誕生日を迎える母も客席にいた。「お母さん、いつもありがとう」と照れもせず言った。理恵さんは「本人は大好きな長谷川さんに近づくのが目標。怖いけど全力で応援します」と言った。(伊藤雅哉