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 保健師の卵が東京五輪を目指す。

 18日、石川県能美市で開かれた全日本競歩能美大会の女子20キロで初優勝を飾った吉住友希(ゆき)は、医療系の学生が学ぶ千葉県立保健医療大を14日に卒業したばかり。疾病の予防や健康増進を目的とした活動をする保健師を目指す22歳は、今春から千葉県内の病院に勤めながら東京五輪を目指す。

 「タイム(1時間35分52秒)が良くないので喜び切れないが、国家試験などで練習不足の中、優勝できたことは良かった」。8月のアジア大会(ジャカルタ)の代表選考会も兼ねたレースを制し、吉住はそう話した。2月に行われた日本選手権(神戸)は、保健師や看護師の国家試験と日程が重なったため欠場。26日の合格発表については「自己採点の結果、大丈夫だと思います」。

 千葉・君津高1年から競歩を始めたが、全国大会などの出場はない。保健医療大にはスポーツ系の部活がなかったため、自身が中心となって陸上部を立ち上げた。大学で競技に区切りをつけるつもりだったが、昨年の能美大会で2位、同時開催の日本学生選手権で優勝し、続行を決意した。

 就職先は最近まで迷った末、船橋整形外科病院に。「勤務は午前中のみにしていただく予定です。平昌五輪での小平奈緒選手(相沢病院)の活躍も追い風になり、好条件にしていただきました」

 実習などで練習時間が限られ、「自分でもまさか全日本レベルの競技者になるとは思っていなかった」と吉住。東京五輪は医療系のスタッフとして陰から支えるのが夢だった、という。現在は競歩専門のコーチに指導を仰いでおり、「東京五輪を思い切り目指したい」と熱く話した。(堀川貴弘)