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 銀行で10万円を千円札に両替したところ、誤って1万円札100枚を渡されたのに返還しなかったとして、占有離脱物横領の罪に問われた大阪府東大阪市の男性被告(31)の初公判が19日、大阪地裁であった。男性は起訴内容を認め、検察側は懲役1年を求刑した。

 検察側の冒頭陳述によると、男性は昨年10月、東大阪市内の銀行で100万円の交付を受けたが返還せず、一部を生活費として使ったとされる。銀行が気付いて90万円の返還を求めたが応じず、今年1月に逮捕されていた。

 弁護人によると、男性は車中で生活し、日雇い労働で10万円をためた。「札束という物を一度見てみたい」と千円札100枚に両替してもらう際に誤交付があった。うち15万円をアパートを借りるのに使った。住民票があれば定職につけると考えたという。

 男性は法廷で「身勝手な考えでたくさんの人に迷惑をかけた」と謝罪。弁護側は「計画性はなく悪質性は低い」として執行猶予付き判決を求めた。被告は残っていた45万円を返金し、銀行預金1万円も返済に充てられる。判決は27日の予定。(大貫聡子)