ブラジルを訪問中の皇太子さまは19日午後(日本時間20日午前)、首都ブラジリアで開かれた「第8回世界水フォーラム」に出席し、「繁栄・平和・幸福のための水」と題し約30分、英語で基調講演をした。

 フォーラムへの出席は9年ぶり4回目。治水や利水など水をめぐる問題への取り組みは皇太子さまのライフワークで、来年5月の即位を前に、「時代に即した新しい公務」の一つとしても掲げている。今回は開会式でおことばを述べたほか、「水と災害」についてのセッションで基調講演を担った。

 講演では冒頭、昨年に発生した世界各地の水害や九州北部豪雨の犠牲者の冥福を祈り、被災者にお見舞いの気持ちを伝えた。

 その後、スライドで自ら撮影した視察場所の写真などを紹介しながら、水は貧困や教育、ジェンダーの問題などの横断的な課題だと指摘。グローバルな視点で包括的な解決を目指す必要性を訴えた。最後に「私の心からの希望」として、「21世紀は水による繁栄、平和そして幸福の世紀であったと後世の人々に呼ばれることとなるよう願っています。引き続き、私も強い関心を持って見守っていきたい」と締めくくった。

 講演後、記者団の取材に「水問題を解決することが平和につながるという最近の世界の動きを肌で感じた」と感想を述べ、今回の滞在で「水あるいは水問題に対する新たな知識を得ることができると思うし、私の知識をさらに深めていきたい」と語った。

 この日はブラジルのテメル大統領主催の昼食会にも出席した。(ブラジリア=多田晃子)