[PR]

 深刻な赤字が続く北海道旭川市の市立旭川病院(478床)の経営再建策の一環として、市は医師や看護師ら医療従事者の給与削減を近く労働組合に提案する方針を固めた。病院側は市議会で「2~3年の限定で身を切ることで(職員の)了解を得る覚悟だ」と説明した。近く労組に提示し、新年度中に実施に踏み切りたい考え。

 2億円程度の削減効果を試算している。旭川市が一部の職場に限定して給与削減するのは初めてで、道内でも珍しいという。市は他職場との関係もあることから、一般事務職員については対象に含まない考えだ。

 同病院は2009年度以降、ほぼ毎年数億円規模の単年度赤字が続き、一時は約30億円あった「貯金」が底をついて16年度から資金不足に陥った。17年度も約7億円の単年度赤字となる見込みで、このままだと毎年数億円ずつ累積赤字が膨らみ続け、年間医療収益の20%(約20億円)を超えた段階で経営が国の管理下に置かれる。市としてはこれを阻止したい考えだ。

 同病院の赤字は、医師不足から整形外科と呼吸器内科の入院受け入れを休止している影響が大きく、市は連携協定を結ぶ旭川医大に常勤医師の派遣を要請し続けてきた。市側の議会答弁によると、医大は協議の中で市立病院の自助努力が前提だとし、医大がかつて職員給与や病床の削減で赤字脱却を図った実績を挙げて「身を切る改革」の必要性を伝えているという。

 青木秀俊・病院事業管理者は16日に開かれた市議会予算等審査特別委員会の答弁で、「医大から市立病院の身の切り方が足りない(と受け取られている)ことが基本にあると重々理解している。職員との話し合いで進めていく覚悟だ」と述べた。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(渡辺康人)