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(20日、オープン戦 日本ハム3―1巨人)

 「Welcome Back」の英字が大型スクリーンを飾り、大リーグでも使っていた登場曲とともに、巨人の上原がマウンドに向かった。派手な演出とは裏腹に、本人の胸の内は不安でいっぱいだった。「オープン戦なのに緊張した。フワフワしていた」

 10年ぶりの東京ドーム。オープン戦では最多の4万6297人が集まった。上原にとって日本復帰後、初めての実戦登板は「真っすぐが、全部高め。スピードも全然出ていない」。1回を無失点に抑えたが、速球は140キロに届かず。得意のスプリットも「これだ!というのは無かった」と自己評価は辛かった。

 巨人との1年契約が発表されたのは、今月9日だった。2月に約1カ月間行われた春季キャンプには、全く参加できず、今は慌ただしい日々を送っている。

 前日の全体練習では、野手との連係やサインプレーを入念に確認した。一ゴロで一塁ベースカバーに入る投内連係、バントシフト、二塁牽制(けんせい)……。いずれも、米国ではほとんど行われない練習内容だった。

 加えて米国よりも軟らかいとされるマウンド、滑りにくい統一球への対応も必要だ。「緊張した部分がなくなれば、マウンドとの相性も良くなる」と上原。結果を求めながら、日本野球の感覚を取り戻していく。日米通算20年目。43歳になるシーズンは、いつになく難しい作業をやりながら幕を開ける。(井上翔太)