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 2020年度から始まる「大学入学共通テスト」をめぐり、大学入試センターは26日、昨年実施した試行調査の記述式問題の採点結果と、英語で使われる民間試験の審査結果を公表した。国語と数学で出題された記述式問題は大半で正答率が低く、数学では約半数の受験生が無解答だった。また、民間試験は7団体が申請した8種の試験が合格したが、高校などに最も普及している英検は現行の「従来型」が不合格となり、1回の試験で英語の4技能を測定する「新型」のみが認定された。

 試行調査は昨年11月に実施され、記述式問題が3問ずつ出された国語は約6・5万人、数学は約5・4万人の高2と高3が受けた。国語で正答条件をすべて満たす「完全正答」の割合は43・7%、73・5%、0・7%と問題によって大きく異なり、複数の資料を把握し、対立点を整理して80~120字でまとめる問題で最も低かった。数学は正答率が2・0%、4・7%、8・4%と全問が1割未満で、無解答率が46・5~57・0%だった。正答率が低すぎると受験生を選抜できないため、入試センターは難易度を調整する方針。

 記述式問題の採点は業者に委託し、約1千人で行った結果、10日間で終わったという。センターが一部の答案を抽出して確認したところ、問題によって0・8~23・8%で採点の疑問点が見つかり、問題作成者や業者に確認した。確認の結果、一部の採点基準をより明確にし、全体の約0・2%の答案で採点結果が補正された。

 センターは、試行調査を受けた高校生の自己採点と実際の採点結果も比較した。国語では問題によって受験生の21・2~30・5%の自己採点が採点結果と一致せず、数学でも4・0~10・6%が不一致だった。

 一方、英語の4技能を測る民間試験では7団体が申請した10種の試験のうち、8種が合格した。大学の指定などに応じて、受験生が選んで受けることになる。

 「読む・聞く・書く」の3技能を1次試験で、「話す」を2次試験で測る現行の英検は、「1回の試験で4技能全てを評価する」という要件を満たさず、不合格となった。日本英語検定協会は1回の試験で4技能を測る試験も3タイプ申請し、これらは合格した。ただ、人手や設備の問題で、従来型のようには多数の高校を会場にできない見込みだ。

 このほか、ケンブリッジ大学英語検定機構の「リンガスキル」は国内の試験実績がないため不認定となった。「IDP:IELTS Australia」の「IELTS(アイエルツ)」は今年6月まで試験を続け、「国内での実績が2年」という条件を満たせば認められることになった。(増谷文生)