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 県教育委員会は22日、藍染め作家で「紺屋古庄」6代目の古庄紀治さん=徳島市佐古七番町=の「阿波藍の注染(ちゅうせん)」を県の無形文化財に、海正八幡神社(阿南市橘町)の宮司を務める織原家に伝わる古文書「織原家文書」を県の有形文化財に、それぞれ指定することを決めた。

 「阿波藍の注染」はのりを使って部分的に染色を防ぐ型染めの技法。紀治さんの父、理一郎さんが開発した「純正藍の注染」が県無形文化財に指定されていたが、保持者である理一郎さんが1999年に亡くなったため、指定が解除されていた。紀治さんは73年から理一郎さんのもとで技法などを受け継ぎ、98年に「現代の名工」に選ばれた。

 「織原家文書」は1322~1410年にかけての土地の受け渡しについて書かれた文書などで、計18通が指定された。織原氏が同神社の神主職を獲得した経緯や、背景にある有力者の勢力状況がうかがえる。南北朝時代に、北朝方の守護細川氏の支配が阿波国にも影響していたことや、当時の主要港だった橘湾を支配することの重要性などが確認できるという。

 今回の指定で、県指定文化財は337件。うち有形文化財(古文書)は24件、無形文化財(工芸技術)は6件となる。(佐藤祐生)