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 神奈川県座間市で9人の遺体が見つかった事件で、被害者の多くは自殺をほのめかす内容をツイッターに投稿し、これに応じた容疑者と接点が生まれていた。事件を受け、これまで手薄とされてきたSNS上の「死にたい」「消えたい」という若者の訴えを受け止めようとする動きが出ている。

 NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」(東京都千代田区)などは今月、LINEなどで様々な悩みについて相談できる「よりそいチャット」(http://yorisoi-chat.jp別ウインドウで開きます)を開設した。若者が当たり前のように利用しているSNSを活用し、気兼ねなく相談できる窓口を作ることが狙いだ。

 今月末までの試験運用。利用者は、マスコットの「生きづらびっと」を友だち登録し、年齢などを入力し、「学校・いじめ」「暴力・いやがらせ」などの項目から話したいことを選択する。「いま死のうと思っている」を選ぶこともでき、相談には、これまで電話相談にのった経験のある専門家が応じるほか、弁護士や医師とも連携する。

 ライフリンクによると、1~18日に対応した相談は553件。中学生以下からは34件、高校生は25件だった。年代別では10~20代が301件で、全体の54・4%を占めたという。

 厚生労働省によると、2017年の自殺者は2万1321人で09年の3万2845人から8年連続で減った。一方で、未成年者の自殺者は500~600人台で横ばい状態。ライフリンクの清水康之代表は「SNSは匿名性が高く、本音を出せる。電話や面談ではつながれなかった若者を支援につなげる入り口になり得る」と話す。厚労省は、SNSでの相談を受け付ける団体のアカウントや相談事案を同省ホームページの「自殺対策」コーナーに掲載している。(力丸祥子)